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スマートロックのデメリットは?電気錠との違いや比較ポイントを解説

スマートロックは電子錠とも呼ばれ、工事が不要でドアに直接貼り付ける電池式のタイプが主流になっています。オフィスや店舗にスマートロックを導入する際は、メリット・デメリットを比較して採用を決めましょう。

この記事では、スマートロックのデメリットやよく起こるトラブルについて解説し、さらに電気錠との比較ポイントを紹介しています。

1.スマートロック(電子錠)のデメリットは?

スマートロックは、従来のような差し込み式の物理的なカギを使わずに、スマートフォンや暗証番号、ICカードなどで施解錠ができるシステムです。

スマートロックには取り付け工事が必要な埋め込みタイプ・シリンダー交換タイプと、粘着テープを使用して貼りつけるタイプがあります。

手軽に利用できることから導入事例が増えているスマートロックですが、デメリットもあるため導入前にチェックしておきましょう。

スマートロック導入に費用がかかる

スマートロックの導入には、初期費用や維持費が必要です。スマートロック本体の購入には1台あたり1万円~5万円くらいの費用がかかるのが一般的で、店舗やオフィスなどに複数台の端末を導入する場合は、台数分の費用を用意しなければなりません。

本体の購入費用にプラスして、スマートロックを稼働させるためのシステム保守費用も発生します。電子錠は電池式のため、電池交換のコストもかかります。

レンタルのスマートロックなら、端末を購入しなくて済むため初期費用は抑えられますが、年単位または月単位の利用料が継続的にかかります。

電池切れや故障によって解錠できなくなる

電池切れや故障

電池で稼働するスマートロックは、本体に入っている電池が切れてしまうと機能しません。スマートロックを使用すると徐々に電池の残量が減っていくため、残量を定期的にチェックする必要があります。

電池アラート機能がついたスマートロックを利用すると、電池残量が少なくなったときに音声やランプで知らせてくれるため安心です。スマートロックと連携させたスマートフォンに、アプリ上で電池残量が表示されるタイプもあります。

スマートロック本体だけでなく、カギとして使うスマートフォンの電池切れにも注意してください。スマートフォンにカギの役割をもたせている場合、肝心のスマートフォンが電池切れしてしまうと、施解錠ができません。

スマートフォンの電池切れ対策としては、モバイルバッテリーを持ち歩くようにするか、ICカードを用意しておき、スマートフォンが使えなくても解錠できるようにしておくとよいでしょう。電池切れ以外にも、スマートロック本体の故障により施解錠ができなくなるケースもあります。

室内にいる状態であれば手動でカギを操作できますが、外出中に不具合を起こした場合は、外から解錠できなくなります。

ドアの内側にスマートロックをあとづけで貼りつけるタイプなら、もともとドアについているカギ穴がそのまま使えるため、物理カギをもっておけば慌てる心配がありません。

閉め出される可能性がある

スマートロックの導入後によくあるトラブルが、閉め出しです。スマートロックにはオートロック機能がついたものが大半で、解錠したあとにスマートフォンやICカードなどを置いて外に出てしまうと、自動でカギが閉まってしまい入室できなくなります。

オートロックで閉め出されないように、解錠に使うスマートフォンやICカードは忘れずにもって出るようにしましょう。最近のスマートロックは、かんたんに滑落しない製品が増えていますが、粘着テープが弱い場合は機器本体が落下して、開け閉めできなくなることもあります。

物理カギをもっていればカギ穴に差し込んでドアを開けられますが、解錠手段がなければ管理会社やカギのトラブルに対応してくれる業者を呼んで、開けてもらわなければなりません。

ドアの形状によって設置できない場合がある

ドアの形状"

スマートロックをあとづけする場合、ドアノブやサムターンの形状によっては設置できないことがあるため確認する必要があります。

貼りつけタイプはドアノブやサムターンとの相性によって、設置できるか否かが決まります。設置面がフラットなドアは、貼りつけタイプのスマートロックを取りつけても問題ありません。

埋め込みタイプやシリンダー交換タイプは工事して取りつけるため、どんな設置面でも幅広く対応できます。しかし、サムターンの近くに溝や装飾があるドアや、ドアノブがあるタイプのドアは、スマートロックを設置できません。

扉を閉めた状態でシリンダーやサムターンの周辺に干渉物があるか否かが、判断のポイントになります。

通信環境が不安定だと施錠が上手くいかないことがある

ドアの施錠や解錠にGPSを利用しているタイプのスマートロックは、通信環境が不安定だとスマートフォンで認証されず、うまく機能しないことがあります。通信の精度が落ちやすい場所としては、鉄筋コンクリートのビル内や、屋内の廊下などがあげられます。

また、スマートフォンとBluetoothで直接つなぐタイプのスマートロックは、スムーズに接続できないケースもあります。

外出するとBluetoothの接続がいったん切れて、入室するときに再び接続する方式のため、接続がうまくいかないと解錠に数分かかってしまいます。

2.スマートロック(電子錠)のメリットは?

スマートロックは、一般的な物理カギよりも安全性や利便性が高いことから、オフィスや店舗に多く導入されています。ここからは、スマートロックの優れた機能について解説します。

セキュリティが向上する

従来の物理カギは、紛失・盗難のリスクや、合い鍵を無断で複製される危険性がありました。スマートロックは、スマートフォンやICカードに施解錠の機能をもたせているため、不正に複製されるリスクがありません。

物理カギは、入退室管理のために複数の従業員間でカギの受け渡しがされていましたが、スマートロックはカギの受け渡しが発生しないため、紛失の心配も減らせます。さらに、入退室の履歴が残せるため、セキュリティの向上が期待できます。

スマートロックは専用システムを経由して施解錠を管理しているため、誰がいつドアを通ったのか管理画面で履歴を確認できるようになっています。入退室を厳密に把握することで、オフィスや店舗のセキュリティ対策に大きく貢献します。

スマートフォンで操作・管理ができる

スマートフォン操作管理

スマートフォンタイプのスマートロックは、スマートフォンで施解錠ができるだけでなく、外出先でカギの閉め忘れがないか確認ができます。きちんと施錠されているか、専用のアプリなどを使ってチェックできるため、外出後にカギの閉め忘れが気になったときに便利です。

施錠されていないことに気づいた場合は、スマートフォンによる遠隔操作で施錠できます。さらに、取引先などの訪問にあわせて、一時的にスマートフォンで解錠できる権限を与えるといった使い方もできます。

オートロックで鍵の閉め忘れを防止できる

多くのスマートロック製品には、オートロック機能がついています。開閉センサー式とタイマー式の2タイプがあり、オートロック機能をオンにしておけば、カギを閉め忘れたとしても自動で施錠されます。

開閉センサー式は、ドアが閉まったときに自動で施錠する仕組みです。タイマー式は、解錠したあとの秒数をカウントして自動で施錠しますが、ドアが開いていても指定の秒数になると施錠されてしまいます。

ハンズフリーで解錠できる

スマートロックには暗証番号の入力が必要なタイプもありますが、スマートフォンをもって近づくだけで解錠できるハンズフリータイプも人気です。ポケットやバッグからスマートフォンを取りださなくても、ドアに近づけばBluetoothを経由して自動で感知され、解錠してくれます。

製品によってBluetoothの反応速度に違いがあるため、精度が低い場合は近づいてもスマートロックが反応せず、スマートフォンを取り出して操作しなければならないケースもあります。

導入が簡単にできる

導入が簡単

埋め込みタイプやシリンダー交換タイプは、専門業者に依頼してドアに取りつける工事をしてもらう必要があり、導入までに日数がかかります。

スマートロックのなかでも主流の貼りつけるタイプなら、自分でドアの内側に粘着テープで貼るだけで、設置が簡単ですぐに導入できます。

賃貸のオフィスや店舗では、自己都合でカギを交換することが禁止されている場合がありますが、貼りつけタイプは工事不要なため賃貸物件でもスマートロックの取りつけが可能です。自分でスマートロックを設置する際は、本体が落下しないように粘着テープでしっかり固定しましょう。

3.スマートロック(電子錠)と電気錠の違いは?

スマートロックは「電子錠」とも呼ばれますが、電子錠と似た言葉で「電気錠」というものがあります。

電子錠と電気錠は、物理カギを使わずに施解錠をするという点で共通した特徴をもっていますが、2つの大きな違いは、施解錠をおこなうための電気の供給方法です。

電子錠の特徴

電子錠は、施解錠をするための電力を電池で供給しています。一般に市販されている単三電池などを本体にセットするだけで使え、電池交換もかんたんにできるのがメリットです。

ドアに取りつける際の配線工事が必要ないため利用者が自分で手軽に設置でき、設置費用もかかりません。

万が一、停電が起こったとしても電池で稼働していることから、電力供給が途絶え施解錠ができなくなる心配はありません。電池が切れてしまうと、突然カギの施錠や解錠ができなくなる点は、注意が必要です。

電気錠の特徴

電気錠は、取りつけ時に配線工事をおこない、配線から電力を得て施解錠をする機器です。電子錠は粘着テープで貼りつけるだけで設置できますが、電気錠を導入するには専門の業者に依頼して、配線工事をしてもらう必要があります。

電源から離れた場所に電気錠を設置する場合、配線を長く引くことになるため工事費用が通常よりも多くかかります。また、入退室管理のシステムと連動させるためのシステム導入費用も発生します。

配線が水に濡れてしまうと故障の原因になるため、屋外の設置には注意が必要です。屋内に限定して設置するか、どうしても屋外に設置する場合は雨が降ってもあたらないような場所を選んだほうがよいでしょう。

安定して電力が供給されるため、電池切れで作動しなくなるトラブルは避けられます。断線や停電が発生し電力が供給さなれなくなった際でも、自動で施錠か解錠できるように設定できる機種もあります。

4.スマートロック(電子錠)と電気錠の比較ポイント

比較ポイント

電子錠と電気錠はどちらも物理カギを必要としませんが、設置方法や電力供給源が異なるため、自社に適したほうを選んで導入しましょう。

電子錠と電気錠を比較するときのポイントを紹介するため、導入を検討する際の参考にしてください。

配線工事ができるか

賃貸物件やレンタルオフィスの場合、電気錠の配線工事は管理会社の許可が必要です。電気錠の導入を希望するときは、管理会社に問い合わせをしましょう。退去時に原状回復することを条件に、電気錠の設置を許可してもらえる場合もあります。

電子錠は配線工事が不要なため、賃貸オフィスや貸店舗でも取りつけられる可能性が高いですが、管理会社への許可申請が必要な場合もあるため確認が必要です。管理会社によっては、あとづけの電子錠でも取りつけできない場合があります。

取り付けにかかる時間があるか

電気錠は、配線工事のために業者と日程を調整しなければならないため、購入してすぐ設置するのは難しいでしょう。業者の都合がつかない場合は、設置までにかなり日数がかかってしまいます。

一方、電子錠は利用者が自分で取りつけることもできるため、作業時間を確保できれば購入したその日に設置が完了します。早く機器を導入したい場合は、電子錠のほうが時間をかけずに設置できるでしょう。

ただし、個人による電子錠の取りつけ方法は、両面テープを用いたものが一般的です。そのため、剥がれて落下するおそれもあるほか、雨風に晒される屋外への設置は不安が残るでしょう。

入退室管理システムは、本記事で紹介した電子錠・電気錠といった違いのほか、さまざまな認証方式に細分化されます。こちらの記事では、各システムの種類と特徴、費用相場や各種機能を紹介しています。

5.まとめ

スマートロックの導入は、オフィスや店舗のセキュリティの向上につながります。ただし、スマートロックには電池切れや閉め出しのリスクといったデメリットがあります。

こうしたトラブルを避けたい場合は、配線から電気を供給できて、なおかつ遠隔で施解錠の操作がしやすい電気錠がおすすめです。iDoorsは、電気錠タイプの入退室管理システムです。

クラウド型の入退室管理システムであるiDoorsは、離れた拠点にあるドアの一元管理を可能にしています。また、予約システムと連携させることで、無人店舗や24時間営業店舗のセキュリティを強化できます。

入退室履歴を利用した勤怠管理も、iDoorsにお任せください。入退室管理システムについてのご相談を無料で受け付けております。iDoorsについての疑問点は、お問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。

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